比延地区人権教育協議会 中間報告会・交流会

12月6日(木)、鹿野町公民館において、中間報告会と交流会を行いました。今回は総会と同様に、学校園関係、子ども会や老人クラブ、各町の区長様・推進員の方々が集まり、今年度の今までの取組について報告していただきました。

報告していただいた団体

①学校園:比延こども園・双葉小学校・比延小学校・西脇東中学校

②各町:比延町・上比延町・中畑町・住吉町・鹿野町・塚口町・高嶋町・堀町

③団体:老人クラブ

④比延地区人教

年度当初の計画に沿って、各学校園や各町において熱心に取り組まれてきた活動が報告されました。それぞれの活動は、子どもたちどうし、親子、地域の人たち、世代や町を超えて結びつきが深まっているように感じました。今年度の最後まで、さらにそれぞれの活動が深まっていくことと思います。

続いて交流会を開催しました。

今年度は、講師 きたむら久美子さんをお迎えし、「地域防災にジェンダーの視点を」をテーマに、講話と「防災クロスロードゲーム」を通して交流しました。

きたむら久美子さんは、阪神淡路大震災で自宅が全壊の被害を受けられ、丹波市に避難され移住されました。その丹波市でも災害にあわれたそうです。そういう経験の中から、誰もが等しくもっている人権について正しく学んでもらいたいという思いをもたれるようになり、「生涯学習応援隊SO-SO.39(そうそうサンキュー)」を設立され、代表を務められています。現在は、子ども・女性の人権を守る活動をベースに、地域が幸せで元気になるお手伝いをされています。また、オリジナルのプログラムも作成され、自治会やPTA、地域団体の人権学習会、男女共同参画研修会、防災講座などの講師をつとめられており、他に、日本朗読検定協会準プロフェッサーで、朗読教室開催、たんばコミュニティエフエム「805たんば」のパーソナリティーとしても活動されています。

講話の中で特に心に残ったのは、男女共同参画というのは、男女の誰もが、何でもかんでも同じことをするということではなく、性別による特質を生かしつつ、あくまでも個人個人が性別に左右されず、自分自身のやれること・やりたいことを選べるという話です。

また、日本の男女格差は大きいとは知っていましたが、2023年版ジェンダーギャップ指数では、日本は146か国中125位です。こんなに低いんだとびっくりしました。よく考えると町の役員を見ても、女性の会長や副会長はかなり少ないですし、役員の中にも女性は少ないです。各家庭から誰が出るかというと、出れるなら男性が出るのが普通なんて、無意識の思い込みや偏った価値観があるのではないか、それは女性自身の中にも大きくあって、そこにも問題があるという話にも、大きく共感しました。

きたむらさんの話は、私たちの普段の生活に密着したもので、分かりやすく、考え直さないといけないなと思うことがたくさんありました。

次に防災クロスロードゲームを体験しました。1つ問題を紹介します。

【問題】あなたは避難所の責任者の一人です。大地震で被災し、中学校の体育館に避難しています。災害から2週間、中学生の有志が被災者を癒すミニ音楽会の開催を提案してくれました。あなたはどうしますか?音楽会の開催を受けますか?受けませんか?

これを受け入れるかどうか、グループに分かれて話し合いました。私は当然受け入れると思っていましたが、被災している人たちの気もちは本当に受け入れられる状況なのかといろいろな意見が出ました。自分事として、しっかり捉えられていないことや他の人の意見を聞くことの大切さを改めて感じました。

楽しく、そしていろいろと考えさせられる時間でした。こういうクイズを町の人や地域の人たちと考える機会をもちたいと思いました。

事後アンケートでは、「ジェンダー平等について考える良い機会になりました。クイズも皆さんと交流しながら考えることができ、よい学びとなりました。」「クロスロードゲームで意見が自然に出る雰囲気になりました。」などのご意見をいただきました。

多数の方に参加していただき、報告会、交流会とも地域のつながりを深める有意義な時間となりました。お忙しい中お集まりいただきありがとうございました。