2022(R4) 重春地区人権教育協議会 市外研修
2022年11月6日(日)に令和4年度市外研修として加西市の南東部にある「鶉野飛行場」を訪れました。第2次世界大戦末期にパイロットを養成するための「姫路海軍航空隊」が開隊され、併設された川西航空機鶉野工場では、姫路製作所で生産された局地戦闘機「紫電」や「紫電改」が再組み立てされました。神風特別攻撃隊「白鷺隊」が編成され、多くの若者が戦地へ出撃して、帰らぬ人となりました。現在も長さ1200メートルの滑走路跡や大小様々な戦争遺跡が残っており、その滑走路上にある地域活性化の拠点となる「soraかさい」は、平和学習に活用されている施設です。ボランティアガイドの森昭代さんに案内していただきました。
この日は、実物大の戦闘機模型「紫電改」が屋外展示されていました。平和祈念の碑の前で手を合わせた後、実物を間近にすると大きさや精巧さに驚きました。また鶉野を平和学習のまちにとの思いで、飛行場跡を戦争遺跡に再生された上谷昭夫さんが解説してくださいました。今なお戦争の記憶の風化を危惧し、史実を記録、保存しながら次世代に伝え残す活動に取り組んでおられるそうです。soraかさい館内には、当時の兵士の飛行服や飛行場の貴重な資料も展示され、九七式艦上攻撃機もつり下げられています。さらに足を伸ばして門柱・衛兵詰所跡や防空壕跡、爆弾庫跡などを巡りました。巨大防空豪跡では中で当時の特攻隊員たちが出撃前に残した遺書がシアター上映されていました。最後に対空機銃座跡を見学しました。
平和であることが当たり前である時代に生まれ育った私たち。とはいえ最近ではロシアがウクライナを攻撃して、今なお戦争は実際に起こっています。今に残る戦争遺跡群に足を運び、触れることで教科書では学べない史実を知ることができました。平和であることの意味を改めて考えさせてくれる一日となりました。