平成29年度比延地区人権教育協議会 第2回定例研修会

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6月12日(月)堀町公民館に於いて第2回定例研修会が開しました。

1 村井会長挨拶

梅雨入りしましたが、いい天気が続いております。そのような中、田植えが北から始まり堀町へと進んでまいりました。これで、田植えも一段落を迎えそうです。先月は比延地区人協の総会があり、多くの方に参加して頂きありがとうございました。本日、第2回目の研修に、酒井雅和先生をお迎えできたことをうれしく思います。人権研修1回で全てが分かるわけではありませんが、色々な角度から学ぶことで、人権意識の高揚を図っていきましょう。

2 酒井雅和先生による講演

酒井先生が失明されてから、現在のように前向きに生きるようになられるまでのお話をお聞きしました。その概略を紹介します。

11年前まで、篠山市内の中学校に勤務。46歳の時、発病し、車を溝にはめたり、教室へ行く途中、生徒や壁にぶつかったりするようになり診察を受ける。視力には問題がないが、脳の働きに異常が見つかり、2度の手術を受けるも失明してしまった。光すら感じることができず、全くの暗闇の生活が始まる。見えないことで心の中まで、真っ暗闇になり、絶望感のあまり生きていても仕方がないと考えるようになった。いらいらが募り、「死んだほうがましや。」と家族に当たり散らすことが多かった。そんなある日、目の見えない人たちが前向きになれる施設、『京都ライトハウス』に入寮することになる。

そこでは、白杖を持つ訓練から始まった。白杖は、地面や周りの様子を察知しながら進むため大切なものであると同時に、周囲の人に目が悪いことを知らせるためのものでもある。命の次に大切なものだと思って持つようにと言われた時、「こんなもの持ってたら障害者丸出しや。恥ずかしい。」と思った。学校に勤めているときは、生徒に、体に不自由な人と仲良くとか、ええ格好ばかり言っていたが、本当は何も分かっていなかったことに気づいた。次の訓練はトイレに一人で行く訓練だった。5時間目まである授業が全てトイレに行く訓練だった。空間認識ができないため、何度も同じことを繰り返し練習する必要があったからだ。初めて一人でトイレに行って帰ってくることができた時、初めて自転車に乗れたときみたいにうれしくてうれしくて、感動、感激、感謝などの気持ちで一杯になった。次の訓練は食事場所に行き食べる訓練、お風呂に入る練と続いた。一つ一つできることが増える度にうれしくて、訓練は点字、音声パソコン、インターネット操作へとどんどん進んだ。その訓練や活動は屋外ですることもあり、USJを楽しむこともできた。

ライトハウスでは、丁寧に声をかけていただき、よくほめてもらった。どうせ僕なんかダメやと思っていた時、あんたには、「人の話をしっかり聞くええとこがある。」と褒めてもらった。そのときは、自分にもいいところがあるんやと天にも昇る気持ちになった。ライトハウスの先生や家族のおかげで、絶望から立ち上がることができた。また、そこで大切な友人もでき、今も毎年1,2回は出会っている。人間が人間らしく生きていくための3つの要素は「・愛される・褒められる・役に立つ」だと思う。それを、このハウスで学ぶことができた。

最後に先生はこう語られました。「誰かが関わってくれたら、人間って前を向けるもんや」と。人との関わりを大切にするという思いからも講演活動を続けられているようです。先生のお話から、わたしたちは人とどう向き合っているのか、人を大切にするってどういうことか、みんなが幸せになるには何が大切かなど、多くのことを考える時間となりました。

3 謝辞(寺根推進委員)

4 閉会のことば(堀町の区長 藤原様)

先生が体験された貴重なお話を、ユーモアをまじえ分かりやすくしていただきありがとうございました。